十日。いつもの道も、今日は峠まで遠かった。まだ誰も歩いていない雪道を、自分の勘だけを頼りに。ズック靴はびしょびしょになった。恩智にて。翌十一日。里(神立)の春。私の散歩道・八尾のまちには、雪とウメが同居していた。