2017年3月28日(火) 1:00
廣池千九郎の青年期

九州中津が生んだ3人の大学創立者がいる。慶應義塾をつくった福澤諭吉、麗澤大学の前身をつくった廣池千九郎、そして神戸大の礎を築いた水島てつや。奥塚中津市長は廣池千九郎生誕の集いの来賓挨拶で胸を張って中津の気風を語った。廣池が生まれたのは1866年、明治になる2年前である。父半六は信仰心篤く、母りえからは「親孝行はすべての行いの元である」と学んで育った。14歳で代用教員、25歳で地方史の先駆といわれる「中津歴史」を著した。その中にこんな一文がある。「真正の歴史とは人類の行跡に一定不動の法則があることを示すもの」。廣池は72年の生涯で公につながっていく「開かれた孝」を展開しモラロジーという道徳科学を創立した。