2017年1月16日(月) 10:43
「こころの誠実さ」

戦国時代に広島、中国地方を支配した毛利元就の二男、吉川元春 の居館跡にある「吉川元春 戦国歴史館」で撮影した写真です。

 NHKの大河ドラマでも戦国時代の「井伊直虎、次郎法師」(井伊直虎と次郎法師は別人物で、直虎は男だったとの説もあり)を放映しています。

 戦国時代について調べると、領国・領民が生き延びる為には、主君をころころと変えて、寝返り、裏切りが当たり前の時代であり、当時の価値観ではそれがさほど卑しいことではなかったことが分かります。
 主君を見極めて計算高く生き延びることが当時の知恵、常識、賢明さであったことが窺えます。

 しかし、戦国時代にあっても忠義を守り、二心を持たずに一貫して主君を変えずに付き従い、命をささげた武将、家臣がいたことも事実です。稀有な存在です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E4%B8%AD%E5%B9%B8%E7%9B%9B
 
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山中鹿之助について
現代においても、見返り、評価の為にしか動かない人は増えています。権力者に対してごますり、ご機嫌伺いをして追従し、人目につかない所では動こうとしない人が増えています。信念を持たずに集団でしか動けない大人、権力者からの評価ばかりを気にして、手のひらを反して動くことを習慣にしている大人も増えています。泥をかぶったり、他人を守る為に自己犠牲の姿勢で生きることが疎まれる世の中になっています。
 残念なことに学校現場も今やどんどんその傾向が加速化しています。

 大内氏や毛利氏に首尾一貫して対抗した尼子氏の忠臣の山中鹿之助の存在は私に大きな感銘を与えました。戦前は教科書にも山中鹿之助の忠義ぶりは取り上げられていたそうです。現代では、山中鹿之助のような誠実な人物は陽の目を見ないのでしょう。

 しかし、権力者に媚びたり、迎合することなく誠実に生きること、信念を曲げずに生きることを大切にしたいと思っています。


  寒き冬 雪に埋もれて 咲く花よ
   その静謐に 力を感ず

  人知れず 春を待ちわび 咲く花の
    その美しさに 歩み止めけり     和歌二首