2016年12月18日(日) 6:54
ランドセルの思い出

IKEさんのランドセル人生に触発されて思い出したことがある。買ってもらったランドセルも小学校5年生にもなると傷んで壊れてしまった。そこで風呂敷に教科書を包んで学校に通っていた。少し大人になったような気持ちも混ざっていたと思う。その時前後は忘れたが2つのことが起こった。一つは通学途中にある家のおばさんが「うちに古いランドセルがあるけんど、使わんかえ」と声をかけてくれたこと。もう一つが放課後担任の女の先生が「ランドセル買うてあげよかと思とったんよ」。私はどう答えたか。「買うてもらうような身分ちゃう」といったように思う。その時以来「思いと言葉のギャップ」は私の胸の中にある。ランドセルが欲しかったわけではない。やっと覚えたような「身分」という言葉の使い方の不安定さも使った瞬間から感じていた。今になっておばさんや担任の先生に改めて「ありがとうございます」と言いたい。こんな文章も母が亡くなったから書けることだ。