2016年9月20日(火) 9:10
高安の里の遺跡と花(ジンジャー)

先日、東弓削遺跡現地説明会に行った。農地が宅地に転用されるに伴う大規模な発掘調査である。国道170号大阪外環状線の工事の際、この付近で土器や瓦が多量出土されたことから遺跡の存在が明らかになった。10年ほど前、T先生の案内でこの付近を散策した時、T先生曰く「この付近に称徳天皇や弓削道鏡ゆかりの弓削寺・由義宮があったと推定されるが、農地は個人所有のため発掘できないのが残念だ」と言っておられた。発掘は既に3万点を越え、東大寺系、興福寺系の瓦など当時の国立に相当する建物の遺物など多数あり、弓削寺・由義宮・弓削京など推定できる遺物である。発掘は広大で、今始まったばかり、今後発掘が進み建物の礎石等が出てくれば全国的に発表出来るのだと。今回は発掘途中であり、瓦なども一部埋まったままでの公開であった。先述のT先生も来られじっと説明を聞かれていた。付近一帯は他にもたくさん柵をめぐらせ、ビニールシートを引いた空き地が広がる。そして東を、称徳天皇や弓削道鏡も眺めた高安山がそこに広がる。そして柵の中の工事現場の赤土には、ジンジャーの白い花が寄り添うように咲いていた。都塚にて。