2012年1月15日(日) 8:58
父親を想う

日本を代表する名医、医学博士の野口英世。私の祖父が、野口英世のような名医になって欲しいという期待をこめて、息子(私の父親)に、英世(えいせい)と命名したそうです。

 陸軍大将にあこがれて子供時代を過ごしていた私の父。軍人気質でおっかない、頑固者の父親でした。学生時代までは反発ばかりしていた私。

 父の気持ちが分かるようになったのは、私が父親の立場になってからでした。父をとても慕うようになったのは、父が病床に伏せてからでした。父への敬意が増したのは、父が亡くなってからでした。父がいなくなってから、昔の子供時代の記憶が蘇ってくるのです。

 親子の関係は、それでよいのかもしれません。それが、昭和の親父との関係なのかもしれません。

 私をどなりつけた父親。私にビンタをはった父親。全て、息子への愛情からだったのです。気づくのが遅すぎた感もしますが、これでよいのかもしれません。今時の、ベタベタの親子関係、子供の顔色をうかがって、ご機嫌とりばかりしている親子関係よりも、奥が深いような気がします。

 気骨のある人物に成長できたのは、厳しさのある父の存在のお陰のように思います。「昭和の親父」に手を合わせたいです。