年末に私の住んでいる東広島市にて、坂田 道信先生をお招きしての講演会がありました。毎週土曜日の早朝五時から地域のゴミ拾い(夢拾い)をしているグループの責任者の方が坂田先生と知人で、そのつながりから講師として呼ばれました。その方の会社が会場でした。私にも声がかかり参加しました。
坂田先生は広島県の県北部の山の中に住まわれていらっしゃいます。病弱でろくに学校にも行けず、三十歳を過ぎるまで、ひらがなしか書けなかったそうです。
教育者の森信三先生とその弟子の徳永康起先生との出会いから、複写ハガキを紹介されました。それ以後は辞書をひきひき漢字を覚えながら複写ハガキを書き続けられたそうです。
カーボンをはさんで差し出すハガキへは青い色の文字が写り、自分の手元に直筆の内容が残る仕組みになっています。それが複写ハガキです。
手書きのハガキです。アナログの通信方法です。一日も休むことなく、30年間に渡って毎日、複数の複写ハガキを出し続けていらっしゃいます。今では坂田先生の元に届く年賀状は2万枚以上だそうです。
広島の県北部の仙人のようなお方です。IT全盛の時代に、変わることなく30年間も手書きのハガキを書き続けられていらっしゃいます。
30歳を過ぎるまで漢字を知らなかった方が、複写ハガキとの出会いで
人生が大きく変わったそうです。ハガキ1枚の出会いの積み重ねが人生を幸福に変化させたそうです。