2010年10月27日(水) 18:30
琵琶湖周航

琵琶湖は私の自慢の一つである。存在そのものがもう嬉しくてしょうがないのだ。毛細血管のように入り込む河川の水を分け隔てなく受け入れ、懐深く湛え、瀬田川一本を通じて近畿の水瓶の役を黙々とこなす、それは正に母そのものと言えよう。 そんな琵琶湖を24日に訪れた。昭和34年卒業の高校(明治31年創立)の同窓会の為である。去年は卒業50周年大会、今年は古希祝を兼ねてとなった。

近江に生を受け70年にして初めて、湖に船を走らせ、湖から、彼方に悠々と連なる比良・比叡を眺め、真横に満々たる海原を見る。もう最高。とても内海とは思えないこの壮大さはどうだろう。 コ−スは、琵琶湖汽船大津港(浜大津)→(50分)沖島上陸(350人が暮らしている)→(1時間)竹生島上陸→(30分)長浜港着・解散。

会は例年の如く「校歌」で始まり、「琵琶湖周航の歌」で終わった。琵琶湖を渡るチャ−タ船「めぐみ」の中、88人の合唱になる「琵琶湖周航の歌」はもう格別。目が潤んでしまった。仲間の達者を願いながら古希祝の紅白の饅頭を手に長浜を後にした。

初めて知った河野裕子さんの短歌「たっぷりと真水を抱きてしづもれる昏き器を近江と言へり」