今年の3月22日に羽曳野市の畑田家(登録有形文化財)で、奈良県立医科大学教授大崎茂芳先生のお話をお聴きした。題は「クモの糸の不思議」であった。 先生は、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のように、本当に人がぶら下がれるものだろうか等、蜘蛛の糸の不思議を追求されてもう30年にも及ぶらしい。 医科大学と蜘蛛の糸が何処で結び付くのだろう? と思いながらお聴きしたものであった。
昨日の夕刊に、先生が、コガネグモ、オオジョログモを計300匹余集めて糸を出させ、この糸を約1万本束ね、太さ0.5ミリ〜1ミリ、長さ50センチにしてバイオリンの弦にすることに遂に成功したと大きく出ていた。
実際にバイオリンにつけて演奏できたらしい。色々調べたところ、高級品であるガット弦(羊の腸の弦)より柔らかな音色だったそうな。先生おめでとうございます。
畑田家で行なわれる「畑田塾」は、大阪フィルコ首席フル−ト奏者の演奏、哲学の話、洋画家の手ほどき、ロボット博士による日本のロボット研究の現状、インタネットを正しく使うには 等々、一流の方々に接しお話や演奏をお聴きすることが出来る、現代の寺子屋なのである。