新聞の見出しは、読者が飛びつくように考えた各新聞社の作戦?だから、注意が必要である。読者には中味をよく読み確かめる責任がある。
1950(昭和25)年12月の参議院予算委員会で、時の大蔵大臣池田勇人(吉田茂元首相の秘蔵っ子で後の首相)が、野党議員の「米価を上げる、ただし麦とかは何とかは余り上げない。こういう食糧の価格体系について大蔵大臣には、何か他に理由があるのではないか」との質問に、「(略)私は所得に応じて、所得の少ない人は麦を多く食う、所得の多い人は米を食うというような、経済の原則に副った方へ持って行きたいというのが、私の念願であります」と答えた。新聞が翌日の朝刊に「貧乏人は麦を食え」という見出しで紹介し、これが池田自身の発言の様に伝わったいうのが真相である。趣旨は、低所得者が米を食べられるようにするとして需要と供給で決まる米の値段に政府が介入するような米価統制をする気はないだったらしい。
処で、大学入学共通テストでの英語民間試験導入に対し、教育格差を生むのではないかと問われた文科相が、「自分の身の丈に合わせて頑張って貰えば」と発言し、大きな波紋を呼んだ。
「身の丈に合わせて」という言葉は、自分に使えば、謙虚な姿勢を示したリ、現実感覚があると受け取られたりして、好感を持たれる表現になるが、他人に使うと「分相応に生きろ」というニュアンスになって感じが悪い(明治大学教授・斎藤孝氏)。成程、言葉は使い方で良くも悪くも取られる。それほど、日本語は深い意味を併せ持っている良く出来た言葉だと思い知らされました。 |
|